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光ファイバの1分岐貸しは見送り,総務省の接続委員会が方針固める [総務省]

総務省の接続委員会は2008年3月17日,NGN(次世代ネットワーク)の接続ルールで検討していた「光ファイバの1分岐単位の貸し出し」(関連記事)を見送る方針を固めた。同時検討している2008年度以降の光ファイバ接続料を見直すことで,FTTHサービスの低廉化を図る考えだ。

 接続委員会(写真)は同日会合を開き,ソフトバンクなどが主張する「設備の共用による1分岐貸し」について「(NTT東西に対する義務化は)現時点では必要不可欠とまでは言えない」と結論を下した。NTT東西が主張する新サービスの提供やサービス品質への支障,NTT東西と設備競争を展開する電力系事業者やCATV事業者への影響を配慮した。

 対案として有力とみられていた「設備の専有による1分岐貸し」もシステムの改修に費用と時間がかかるうえ,仮に導入するとしても「適切な料金水準を合理的に設定することは容易ではない」として見送ることにした。代わりに,並行して検討している光ファイバ接続料の低廉化を図ることが「FTTH市場における競争促進を図る観点で最も直接的・効果的な措置」と結論付けた。

 ただ,その場合もNTT東西を除いた競争事業者同士で設備を共用すればFTTHサービスのさらなる低廉化を期待できるので,「まずは競争事業者同士で設備共用の取り組みを積極的に進めることが適当。NTT東西も実現に向け,できるだけ協力すべき」とした。当面はこの方向でFTTH市場の競争を促進させ,「1分岐貸しについては今後の市場環境や分岐に係る技術などの変化があれば改めて検討する」方針である。

需要予測の見直しで接続料の低廉化を要請

 これに伴い,NTT東西には光ファイバ接続料の見直しを要請する。具体的には,光ファイバの需要予測のうち,他事業者に貸し出すダーク・ファイバの需要予測を見直す。NTT東西が1月9日に実施した認可申請では,ダーク・ファイバの貸し出し分を2006年度末の実績と同じ約1〜2割(NTT東日本が約2割,NTT西日本が約1割)と見積もっていた(関連記事)。「これは,FTTH市場で事業者間の競争が活発に展開されることを考慮したものとは言えない。FTTHサービスの低廉化で事業者間の競争を促進するという政策的要請を踏まえ,NTT東西は他事業者による活発な事業展開を考慮した需要予測を行うことが適当」とした。

 その代わりにNTT東西が要望する「かい離額調整制度」を,「今回の接続料算定に限定した措置」として認める方針である。予測と実績がかい離した場合は,費用予測と接続料収入の差分を翌期以降の接続料原価に反映させる。できるだけ早期にかい離額を調整するため,翌期と翌々期の2段階に分けて接続料原価に算入する予定である。その結果,接続料水準の急激な変動が生じる恐れがある場合は,「かい離額を複数の算定期間に分けて算入するなど緩和措置を講じること」とした。

 ただし,今回の措置で光ファイバ接続料の大幅な低廉化を期待できるわけではない。需要予測の見直しに当たっては「接続料の低廉化効果が設備競争の進展に支障を与えることがないように留意する必要がある」として,電力系事業者やCATV事業者に配慮している。見直し後も小幅な値下げで終わる可能性が高く,接続委員会の狙い通りにFTTH市場の競争が促進されるかどうかは微妙なところだ。

 今回の接続委員会は方向性の確認で終わった。3月21日に次回会合を開き,接続ルールの答申案と光ファイバ接続料の報告書案を固める予定である。

「NTTの独占化に拍車がかかる」とソフトバンクは反論

 ソフトバンクは今回の接続委員会の考えに対し,「NTTの独占を追認する内容で納得できない」と反論のコメントを出している。「光ファイバ接続料の低廉化は望ましいが,NTTを含めた設備共用による1分岐貸しを実現しない限り,競争促進効果は期待できない。設備共用による1分岐貸しの実現に向け,実効性のある検討が引き続き必要」と主張する。かい離額調整制度についても「断固反対」である。「NTTの独占化に拍車がかかる恐れがあり,NTT東西のアクセス分離を含め,NTTグループの在り方の抜本的な見直しをすぐにでも実施すべき」とした。


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( 康=日経コミュニケーション)  [2008/03/17]
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